冬季五輪開催を目論む札幌市の考えに、批判が噴出
「札幌市が五輪開催を目指す理由が分かりません。経済効果を狙うためでしょうか?」
「なぜ札幌が30年の五輪開催に固執するのか、理解できません。東京五輪は多くの逮捕者を出した『汚れた五輪』として、世界中に恥を晒しました。日本人も五輪にはマイナスイメージを持ってしまった。東京五輪組織委員会の理事が首謀したにもかかわらず、橋本聖子会長は何の釈明もせず、知らんぷり。JOC(日本オリンピック委員会)からも正式な釈明はありません。これほど責任感のない国の組織が、またしても五輪を開催しようというのは、絶対にありえないことでしょう」
ロシアとウクライナの戦争も、五輪開催に向けて大きなマイナス要因となっている。欧州での開催は戦争の行方が予想もつかないため、手を挙げる都市がないのが実情であり、IOCはそれを隠して、立候補都市が7カ国以上あると言う。見栄を張っているだけだという見方も少なくないが、長年、国際大会を取材するスポーツジャーナリストは、
「IOCは、東京五輪の汚点が世界中に広がることを恐れています。五輪は当初の予算よりも遥かに莫大なお金がかかること、招致に向けての裏工作にIOC委員が関わっていたことなどから、IOC離れがスポンサー企業に波及するかもしれない。五輪不要論も出ています。それらを払拭するためには、五輪を予定通り開催していかなければいけない、という使命を打ち出しています。札幌がそんな魂胆にやすやすと乗ろうとしているのは、国際的に見て愚かだとしか言いようがない。このままでは五輪は無理だと、IOCに突き付けるべきなんです」
建前として、五輪は各都市が開催することになっているが、そこには国の承認が必要であり、予算は国が担保することになっている。
であれば札幌開催について、国政選挙の際に国民に是非を問うてもいいのではないか、という声が出るのも納得なのである。