高速道路での「立ちション」行為は法的に許容されるのか?法的問題はないのか?
「もうあかん、膀胱が破裂しそうや」。車で移動中に、おしっこが漏れそうになったという人は少なくあるまい。老若男女問わず、誰にでも起こりうる"地獄のような時間"である。

特にゴールデンウイークは、高速道路で非常に長い渋滞が発生する。次のパーキングエリアまで数キロメートルあり、おしっこが我慢できない場合、あなたならどうするだろうか。

一昔前には、高速道路の路肩で「立ちション」する男性をよく見かけたものだ。個人的には近ごろ見かけなくなった気がするが、SNSを検索すると、今も目撃情報はちらほらある。

我慢できないからといって、渋滞中の高速道路の路肩などで「立ちション」する行為は法的に問題ないのだろうか。櫻井俊宏弁護士に聞いた。

●弁護士「法的問題があると言わざるを得ません」

――高速道路の路肩で「立ちション」する行為に法的問題はないのでしょうか。

渋滞中の高速道路の路肩に駐停車をして「立ちション」をする行為は、まず、(1)軽犯罪法違反(軽犯罪法1条26号)にあたります。

また、高速道路の路肩に自動車を駐停車させる行為は、「駐車することがやむを得ない場合」といえるような状況でなければ、(2)道路交通法違反(道路交通法75条の8)が成立します。

さらに、立ちションをするために性器を露出する行為が(3)公然わいせつ罪(刑法174条)にあたる場合もありえます。

いずれも犯罪行為であり、法的問題があると言わざるを得ません。

(1)の軽犯罪法違反との関係では拘留または科料が、(2)の道路交通法違反との関係では反則金や違反金(罰金)が、(3)の公然わいせつ罪との関係では6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金等が下される可能性があります。

●携帯トイレを車に常備しておくと安心

――あまりにも我慢できない場合は、「緊急避難」は成立しないでしょうか。

あまりにも我慢できない場合、軽犯罪法違反との関係では、「情状に因り」(軽犯罪法2条)、刑が免除される可能性があります。

また、道路交通法違反および公然わいせつ罪との関係では、緊急避難(刑法37条)にあたり、その違法性が阻却される可能性があります。

ただし、立ちションをする行為が「自己・・・の生命・身体・自由・財産」のいずれを守る行為にあたるかは悩ましいですが、我慢して膀胱炎になるおそれからすれば「身体」を守る行為、車が小便まみれになるのを防ぐことからすれば「財産」を守る行為にあたると言えるかもしれません。

実際のところは、立ちションをしたからといって、ただちに先に述べたような法律で処罰される可能性は低いでしょうが、万が一の事態を避けるため、パーキングエリアやサービスエリアにはこまめに立ち寄り、トイレ休憩をすませておくとよいでしょう。また、いざというときのために、携帯トイレを車内に常備しておくとさらに安心でしょう。

【取材協力弁護士】
櫻井 俊宏(さくらい・としひろ)弁護士
交通事故、相続・離婚問題等を得意としている千代田区・青梅市の弁護士法人アズバーズ代表弁護士。応援団出身であり、中央大学の法律顧問(法実務カウンセル)を担当している。「弁護士 ラーメン」と検索すると自身のラーメンブログが一番上に出てくる程のラーメン通。
事務所名:弁護士法人アズバーズ
事務所URL:http://as-birds.com

「あかん、膀胱破裂しそうや」 高速道路の渋滞中に「立ちション」する男性たち…法的問題はないのか?

(出典 news.nicovideo.jp)

𠮷川晃司のコメント

長時間のドライブ中、特にゴールデンウィークのような長期休暇中の渋滞における一般的な困りごとに焦点を当てています。この困りごとは非常に身近で多くのドライバーが経験するものですが、その解決法として「立ちション」を選択することは法的に看過できない問題があると弁護士は指摘しています。

「立ちション」の行為が潜在的に軽犯罪法違反、道路交通法違反、さらには公然わいせつ罪に問われる可能性を持つというのは、多くの人には意外に思われるかもしれません。通常、私たちは自然の呼びかけに対して直接的な対応を考えがちですが、公共の場での行為は社会的なルールや法律に縛られるため、自己中心的な解決方法が問題を引き起こす可能性があることを示しています。

また、弁護士が提案する「緊急避難」の概念についても興味深いです。法的な観点から見れば、このような行為が必ずしも処罰の対象になるとは限らないものの、それを正当化するには厳格な基準が存在します。このケースでは、膀胱の健康や車内の衛生を保つためという事態が考慮されるかもしれませんが、これが法的な防御として成立するかどうかはケースバイケースです。

ドライバーとしては、渋滞や長距離運転の際には事前にトイレを済ませる、頻繁に休憩を取る、緊急用の携帯トイレを用意するなど、計画的に行動することが求められます。これにより、不測の事態に陥るリスクを減らし、同時に法律を遵守することができます。

最後に、この記事が提起する問題は、単なる個人的な不便から社会的なルール、法律の適用に至るまで、多岐にわたる視点から考察を要求されるテーマであることを示しています。社会生活を営む一員として、私たちは自己の行動が他者や公共の秩序に与える影響を常に考慮に入れる必要があります。

<このニュースへのネットの反応>

自動車がトイレ標準じゃなかったのって大きい間違いだったと思う

路肩で排泄してるのは男だけじゃないだろ

無いわけあるか

女はどうしてんの?女の方が構造上我慢できないみたいだけど

仮定の話なのに関西弁なのはやっぱり横着いことするのはあっちの人ってイメージだからなんですか?

中国人のこととやかく言えんね…。

畑ならセーフ、なわけないか

この問題は結構真剣に取り組まなくては、実際非常時トイレ問題はちゃんと解決できた国がないという。いっそのこと男女トイレx2つけた車両を消防署かどこかに配備して、観光地に緊急で配置するとかか、しかしメンテきっついだろうなあ

渋滞中はヤバイからジョウゴとホース積んでる。昔の電車みたいに床の穴から排出。

100均とかでも使い捨ての携帯トイレくらい売っているから、非常時に備えて何個か車に積んでおけよ。

正直、郊外の草むらで立ちションより道路沿いの黄色いペットボトルの方が不快だわ。多いところにカメラ設置してしょっ引いて欲しい

ちゃんとサービスエリア使って排泄しておけしか言えんだろ、ガス欠問題と同じで予期するべき事ぞ

渋滞の時は勘弁してやれよ。 仕事中に国道が大渋滞して8時間ぐらい遅れた時に大型車を国道のど真ん中に駐車してGSのトイレに駆け込んだ経験がある。 我慢できる時間に限度があんだわ。

問題はあるだろうけれどだからって解決方法は無い。

人通りが少ない道路でもやってる爺をたまにみかけてクラクション鳴らしたくなる。

ところで特定の人物でもないのに何故関西弁?

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