7月14日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)に、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)がゲスト出演。そこで人口減少対策について持論を展開したが、SNSで非難轟々となっている。
7日に投開票が行われた東京都知事選に出馬し、小池百合子都知事(71)に次ぐ165万票を獲得した石丸氏。『そこまで言って委員会NP』では兵庫県明石市の元市長・泉房穂氏(60)から“日本をどう変えていきたいのか”という質問を受ける場面があった。
そこで「今一番危惧しているのは人口減少で、ほとんどの方は知っている話のはずなんですけど、そのヤバさになぜかまだ気づけていないっていう。そこを心配します」と言い、「東京都ですら後15年しかもたない。ガソリンが尽きるわけですよ。他の地方においてはガソリンが尽きてる」と言い、「これを放っておいていいわけが無いのに、誰も手を打とうとしない。なので、政治でまずはそこを直していくべきだというふうに(考えている)」と話した。
そこで田嶋陽子氏(83)から「どういう具体的なことを考えていらっしゃいますか?」と尋ねられると、石丸氏はこう答えた。
「究極的には、ですよ。100年とか200年かかると思うんですけど、いまの社会の規範では無理なんですよ。先進国はどこも人口減少を克服できていない。例えば、一夫多妻制を導入するか、遺伝子的に子どもを生み出すとか。例えばですよ。SFのお話に聞こえるかもしれませんが、そこまでやらないと人口減少は止まらないんです」
するとスタジオではどよめきが起こり、番組の総合司会を務める黒木千晶アナウンサー(30)は「すごい」と目を見開いた。続けて石丸氏は「今どう考えても無理です。それをやろうとは思ってないんですよ」と前置きし、「社会が変わるには100年、200年。日本だったらあと300年くらいかかるかもしれない。なので、300年間もたせるために少しでも人口減少のペースを緩やかにし、少ない人口でも国際的な地位を失わないようなシステムを作っていく」と話した。
■泉房穂氏も「理解を超えた方」
番組で石丸氏は「東京都が人口を吸い続けているから止めるべき」「東京に集中した人口を地方に還流するように行政同士が話をしていくべき」とも語っていた。数々の持論を展開したが、SNSでは少子化の究極の対策として「一夫多妻制」を紹介したことが物議を醸すことにーー。例えば泉氏は番組の放送終了後、今回の放送の様子が記されたネットニュースをXで紹介。そして、《人口減少対策として、最初に挙げたのが『一夫多妻制』とは驚いた。その次が、『遺伝子的に子どもを生み出す』との政策》《ある意味、“理解を超えた方”であることは間違いない・・・》などと驚きを綴っていた。
石丸氏をめぐっては、7月11日に『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)に出演した際に、7日に放送された『Mr.サンデー“七夕決戦”都知事選SP』(フジテレビ系)で元乃木坂46の山崎怜奈に対し「前提が正しくない」と厳しく指摘した件を振り返り、石丸氏は「女、子どもに容赦するっていうのは優しさじゃないと思っている」と自身の胸中を告白。この発言に対して、”女性蔑視”と批判が起こっていた。
今回の“一夫多妻制”発言について、石丸氏はあくまで人口減少における”究極的”な対策であり、自身は人口減少のペースを緩やかにするシステムを作ると述べていた。しかし、”女、子ども”発言での炎上の直後であったことも関連してか、SNS上では究極論であるとしても、少子化対策として”一夫多妻制”というワードが上がったことに対して拒否反応が後を絶たない。Xでは、非難の声がこう上がっている。
《例え、万が一、冗談で、少子化の解決策が「一夫多妻制」だと言ったとしても頭ポンポンとか女子供に容赦しないとかと同じくらい女性を下に見てる潜在意識がないとそもそも発言できないワード》
《「女こども」「頭ポンポン」の件もですが「一夫多妻制」「遺伝子操作」といった非現実的、非人道的な「例え」は言うだけ議論のノイズにしかならない 差別主義者にみなされるリスクをとってまでわざわざ露悪的になる必要もないし、計算した発言でなく素が出ちゃったのかな これがイチ首長だった人間か》
《例え話だとしても一夫多妻制という発想自体がやばすぎる》
石丸伸二氏の発言はあくまで極論
石丸氏の「一夫多妻制」や「遺伝子的に子どもを生み出す」という発言は、あくまで少子化問題を解決するための極論として示されたものであり、本意ではないということを理解する必要があります。彼は、現行の社会規範のままでは少子化を克服することが極めて困難であることを強調し、あえて極端な例を出すことでその深刻さを伝えたかったのです。
少子化問題の深刻さを強調
石丸氏が強調したのは、人口減少の問題が放置できないほど深刻であるという点です。彼は、東京都ですら15年しかもたないと指摘し、地方では既に危機的状況にあると述べています。この危機感を共有し、何らかの対策を講じなければならないというメッセージを伝えるために、あえて過激な例を示したのです。
発言の意図と誤解
石丸氏自身が「今どう考えても無理です。それをやろうとは思ってないんですよ」と前置きしているように、彼はこれらの対策を現実に導入しようとしているわけではありません。発言の意図は、社会が変わるには長い時間がかかることを強調し、その間に少子化のペースを緩やかにするための現実的な対策を講じるべきだという点にあります。
極論を通じた問題提起
石丸氏が提示した極論は、少子化問題に対する現実的な議論を促すためのものでした。彼は、少ない人口でも国際的な地位を失わないようなシステムを構築する必要があると述べており、具体的な対策としては、東京に集中する人口を地方に分散させることなどを挙げています。これらの発言は、極論を通じて問題の本質に目を向けさせるための試みです。
誤解と反発への対応
SNSでの反発や誤解は、発言の一部が切り取られて拡散されたことによるものである可能性があります。石丸氏の発言全体を理解し、彼が問題提起のためにあえて過激な例を出したことを理解することで、彼の意図が正しく伝わることが重要です。彼が少子化問題を真剣に考え、解決策を模索している姿勢を評価するべきです。
結論
石丸伸二氏の発言は、少子化問題の深刻さを強調し、現行の社会規範のままでは解決が難しいことを示すための極論でした。本意ではないとしても、あえて過激な例を出すことで、問題に対する関心を高め、具体的な対策を議論するきっかけを作ろうとした彼の意図を理解し、前向きに受け止めるべきです。