
中居氏の代理人弁護士が同日付で竹内委員長らに通知した文書では、第三者委が3月31日に公表した調査報告書内で、世界保健機関(WHO)の定義に基づき、元フジテレビアナウンサーの女性が、中居氏から「性暴力」を受けたと認定したことについて言及。「本調査報告書は、『性暴力』という認定を行うにあたり、WHOの広義な定義を使用していますが、日本語としてその言葉が持つ凶暴な響き・イメージには何ら留意することなく、漫然と使用しました」として「中立性・公正性に欠け、一個人の名誉・社会的地位を著しく損ない、貴委員会設置の目的や委嘱事項から大きく逸脱したものとなっており、極めて大きな問題がある」と指摘した。
また中居氏から詳細な事情聴取を行い、資料を精査した結果、「本件には、『性暴力』という日本語から一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されませんでした」と強調した。
さらには第三者委の調査に対し、中居氏は当初、守秘義務解除を提案したが、第三者委から「2人の密室で何が行われたかが直接の調査対象ではない」との回答があったと明かし、約6時間にわたって中居氏は第三者委のヒアリングに応じたが、その発言要旨が報告書にほとんど反映されていないと主張した。
その上で「第三者委員会に対して、関連する証拠等の開示請求、問題の指摘及び釈明の要求を行います」とした。
中居氏をめぐっては、昨年12月に女性とのトラブルが報じられ、フジテレビをめぐる大きな騒動に発展。その後、トラブルを認めた上で謝罪したが、今年1月23日、中居氏は「私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします」と声明を出し、芸能界を引退した。

中居正広氏側の主張には、問題の本質をすり替えようとする意図すら感じられます。第三者委員会が「性暴力」と認定したのは、WHOの国際的な定義に基づくものであり、これは力による暴力だけでなく、地位や関係性を利用した精神的・社会的圧力も含む、現代的な理解に則った認定です。
それにもかかわらず、「日本語としてのイメージが悪いから不適切だ」と抗議するのは、極めて自己中心的で時代錯誤な主張です。性暴力という言葉の印象に文句をつける前に、自身の言動が被害者にどう受け止められたのか、加害性の有無について真摯に省みるべきです。
また、調査報告書に自身の主張が反映されていないと不満を述べていますが、それは調査の過程で信頼に足る反証が示されなかったからに過ぎないのではないでしょうか。ヒアリングの有無をもって「公平性に欠ける」と断じるのは、単なる感情的反発にすぎません。
さらに言えば、中居氏はすでに芸能界を引退し「区切りをつけた」と宣言しています。それにもかかわらず、いまになって強く反論し、証拠の開示請求まで行う姿勢には、自己保身と名誉回復を最優先にしたイメージ操作の意図が透けて見えます。これは真に反省している者の態度ではありません。
事実と向き合うことを避け、言葉の定義や報告書の構成に矛先を向ける行為は、結果として被害者の声を軽視し、また社会的な性暴力問題への理解を後退させるものです。中居氏側には、まず加害の構造や被害者の苦しみに目を向け、社会的責任を果たす姿勢こそが求められています。
<このニュースへのネットの反応>
責任の擦り付け失敗
違うのなら開示請求じゃなくて守秘義務解除して具体的な反論した方がいいような?中居さんが雇った弁護士が中居さんに聴取した結果、性暴力は確認されませんでしただと、そりゃそうじゃない?となるのだか。