岸田首相、総裁選不出馬を表明 裏金事件に言及し『組織の長として責任を取る』と発言

岸田首相、総裁選不出馬を表明 裏金事件に言及し『組織の長として責任を取る』と発言

【モデルプレス=2024/08/14】岸田文雄首相は14日、官邸で記者会見を実施。9月の自民党総裁選に立候補しないと表明した。

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◆岸田首相、総裁選不出馬を表明

岸田首相は「お盆があければ秋の総裁選挙への動きが本格的になると思われます。今回の総裁選挙では自民党が変わる姿、新生自民党を国民の前に示すことが必要です」と前置きし、「自民党が変わることを示す最もわりやすい最初の一歩は私が身を引くことだと思います。私は来たる総裁選には出馬いたしません」と表明し、「総裁選を通じて選ばれたリーダーを支えていくことに徹します」と伝えた。

旧統一協会をめぐる問題や派閥の政治資金パーティーをめぐる政治とカネの問題などについても触れ、「私としては、被害者救済法の成立や政治資金規正法の改正など、課題への対応や再発防止策を講じることが総理総裁としての私の責任であるという思いで、国民を裏切ることがないよう信念を持って臨んでまいりました」と説明。続けて「派閥解消、政倫審出席、パーティー券購入の公開、上限引き下げなどの判断についてご批判もいただきましたが、国民の信頼あってこその政治であり、政治改革を前に進めるとの強い思いを持って国民の方を向いて重い決断をさせていただきました」とした。

そして、「残されたのは自民党トップとしての責任です。もとより、所属議員が起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることにいささかの躊躇もありません」と宣言。「今回の事案が発生した当初から思い定めて心に期してきたところであり、当面の外交日程に区切りがついたこの時点で、私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたいと考えています」と語った。(modelpress編集部)

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岸田文雄首相(画像:Getty Images)

(出典 news.nicovideo.jp)

岸田首相が自民党総裁選への不出馬を表明した決断は、総裁選で大敗するリスクを避け、責任を取る形での不出馬を選んだという賢明な判断と捉えることができます。

岸田首相は、自身の政治的な課題や党内の問題に対して積極的に取り組んできたものの、旧統一協会問題や政治資金パーティーをめぐる「政治とカネ」の問題が尾を引き、党内外からの批判が高まっていました。これらの問題により、総裁選での勝利は困難であり、万が一、大敗を喫すれば自民党全体の信頼がさらに揺らぐ可能性がありました。

そのため、岸田首相が総裁選に出馬せずに身を引くことを選んだのは、自らの敗北によって党をさらに不安定にするよりも、責任を取る形で潔く退く方が党や国民に対して良い影響を与えると判断した結果でしょう。総裁選における敗北は、個人のキャリアにおいても党の将来においても大きな打撃となる可能性があり、そうしたリスクを回避するための現実的な選択だったと言えます。

また、「自民党が変わる姿を国民に示す」という彼の発言からも、岸田首相は党の改革が今後の最大の課題であると認識しており、自身の退陣がその一歩となると考えたことが伺えます。このように、総裁選での敗北リスクを避け、党内外に「変革」のメッセージを強く打ち出すための不出馬は、結果として自民党の新たなスタートを支える重要な判断であったと評価できます。

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