台風10号進路予想 30日(金)は九州北部を横断 関東など離れた地域も大雨続く
29日(木)8時頃、台風10号は強い勢力で鹿児島県薩摩川内市付近に上陸。その後も北上を続け、22時現在は長崎県島原市付近を北北東にゆっくり進んでいます。このあと熊本県へ再上陸し、30日(金)にかけて九州北部を横断する見込みです。台風の予報円はいまだ大きく、31日(土)以降、予報円が重なっていることから、太平洋高気圧に動きが阻まれ、ゆっくり進むか停滞してしまう可能性も出てきています。9月初めにかけて、影響が長引く恐れがあります。
■九州で記録的大雨 72時間で800mm超の所も
29日(木)22時までの72時間降水量は、宮崎県えびの市・えびの高原で846mm、美郷町・神門(みかど)で827.5mm【8月の観測史上1位】、大分県佐伯市・佐伯で607mm【観測史上最大】など、九州太平洋側を中心に記録的大雨となっています。そのほか、台風から離れた太平洋側の地域も大雨となっていて、東海や四国で400mmを超えている所があります。九州や四国、近畿には記録的短時間大雨情報や線状降水帯が相次いで発生し、大雨が続いています。
■雨量はさらに増加 広範囲で大雨続く見通し
30日(金)にかけても、台風の影響で、西日本はさらに雨量が増加するでしょう。暴風も伴うため、引き続き厳重な警戒が必要です。台風から離れた地域も台風周辺の非常に暖かく湿った空気が南から断続的に流れ込み大雨となるでしょう。局地的に雷を伴い、非常に激しい雨や猛烈な雨が降る恐れがあります。
■30日(金)の予想雨量は？
30日(金)0時～31日(土)0時までに予想される24時間降水量(多い所で)
関東甲信地方 250mm
東海地方 300mm
近畿地方 200mm
中国地方 200mm
四国地方 400mm
九州北部地方 300mm
九州南部 150mm
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。九州北部や四国、東海で30日(金)は線状降水帯が発生する可能性があり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫など厳重な警戒が必要です。
