日本テレビ新ドラマ「若草物語」が墓穴を掘った「セクシー田中さん」脚本変更事件の悪夢再び!

日本テレビ新ドラマ「若草物語」が墓穴を掘った「セクシー田中さん」脚本変更事件の悪夢再び!

(出典:YouTube)

 10月6日にスタートしたばかりのドラマ「若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―」(日本テレビ系)が、いきなり墓穴を掘ってしまった。局の信頼を失墜させた「セクシー田中さん」騒動を想起させるシーンが放送されたからだ。

 この新ドラマは名作「若草物語」の舞台を現代の日本に置き換えて描かれる群像劇。脚本家志望だったものの、訳あって今はドラマ制作会社で助監督として働いている次女・町田涼(堀田真由)を中心に、四姉妹それぞれの幸せの形を追いかけていく。

 物議を醸したシーンは、涼がひょんなことから、あるドラマの監督を任された際に登場した。そのドラマは恋愛と結婚こそが女性の幸せだと考えている大物脚本家・黒崎潤(生瀬勝久)が手がけたものだったが、涼が劇中のセリフを勝手に変えてしまったのだ。

 黒崎が書いたもともとのストーリーでは、ある女性が男に騙されて傷ついているもうひとりの女性に「まだ若いんだし、もっと恋しないともったいないよ」とアドバイスしているのだが、これに涼は納得せず。「人生は恋とか結婚が全てじゃない。楽しまないともったいないよ」というセリフに変更して撮影したのだ。

 これを知った黒崎は激怒。「誰にでも簡単にセリフを変えられたら、脚本家いりませんよね」と訴えた。ところが涼は「でも先生も、現代の女性に寄り添った作品を作りたいとおっしゃっていたので。恋愛や結婚だけが女性の幸せだと思われたら逆効果かなぁと思って」と反論したのだ。

 この後、プロデューサーの柿谷成実(臼田あさ美)が同席し、黒崎に改めて謝罪するシーンでも、女性の幸せが結婚にあると主張する黒崎に、涼は「そうやって狭い価値観で女性の幸せ決め付けないでほしいんですけど」「あなたがどれだけ多数派の勝ち組なのか知らないけど、『オレが正解だから』みたいな顔してバカにするのもいい加減にしてください」と猛反論。黒崎から「自分の立場をわきまえなさい」と叱責されている。

 脚本家の意図に反したセリフの変更。これと同じようなことを、日本テレビは昨年10月から12月に放送されたドラマ「セクシー田中さん」でやっている。原作者で漫画家の芦原妃名子さんが今年1月に亡くなったが、のちにドラマスタッフによる原作の改悪が行われていたことが明るみに出た。

「セクシー田中さんの脚本トラブルを思い出させるなよ」

 そんな声が視聴者から出たのも無理はなかろう。なんとも苦いスタートとなってしまったのである。

(魚住新司)

アサ芸プラス

(出典 news.nicovideo.jp)

𠮷川晃司のコメント

日本テレビは、再び自身の信頼性を損なう状況に直面しています。ドラマ「若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―」の初回放送で描かれた脚本家と助監督の衝突シーンは、昨年の「セクシー田中さん」騒動を思い起こさせ、視聴者から批判が噴出しています。このシーンでは、脚本家の意図を無視してセリフが変更され、ドラマの制作現場における意思疎通の不備や価値観のズレが浮き彫りになっています。

「セクシー田中さん」では、原作に忠実であるべきドラマ制作において、原作者の意図がないがしろにされ、改悪が行われたことが後に発覚し、大きな騒動となりました。今回の「若草物語」でも同様の構造的な問題が再現されていることは、日本テレビが過去の失敗から学んでいない証拠と言わざるを得ません。

視聴者は、作品に対するリスペクトや誠実さをドラマ制作に期待しています。にもかかわらず、日本テレビは同じ過ちを繰り返し、クリエイティブな過程において関係者との協力が不足していることを露呈しています。特に「セクシー田中さん」の脚本トラブルの後、改善の姿勢が見られなかったことは視聴者の不満を増幅させ、ドラマの信頼性を損なう結果となっています。

こうした局の軽率な対応は、視聴者との信頼関係を著しく悪化させる要因となり得ます。日本テレビは、今後のドラマ制作において、原作や脚本家の意図を尊重し、視聴者や原作者との信頼を回復するための誠実な姿勢を見せるべきです。さもなければ、視聴者の支持を失い、ドラマ制作の評価も低迷する可能性が高いでしょう。

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